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世界でいちばん長生きの亀、ジョナサン

1832年ごろ生まれ。写真は幕末、住まいは南大西洋の孤島。現存する世界最高齢の陸上動物は、いまも芝生を食べています。

南大西洋に浮かぶ英領セントヘレナ島。ナポレオンが流された島として知られるこの孤島に、世界でいちばん長生きの陸上動物が住んでいます。アルダブラゾウガメの「ジョナサン」です。

ジョナサンは1832年ごろの生まれと推定されています。日本でいえば江戸時代、天保の改革の少し前。1882年に「すでに成熟した個体」としてセーシェルからセントヘレナに贈られた記録が残っており、そこから逆算して「少なくとも1832年生まれ」とされました。つまり推定190歳を超え、ギネス世界記録も「現存する最高齢の陸上動物」として認定しています。

19世紀に撮影された、ジョナサンらしき亀が写る写真も残っています。人間でいえば、幕末の写真に写っていた人物がいまも存命ということ。ジョナサンは白内障でほぼ目が見えず、嗅覚も衰えていますが、聴覚は健在で、世話係の獣医の声にはよく反応するそうです。現在も総督公邸の芝生で、キャベツやニンジンを食べながら暮らしています。

ちなみに歴代の記録では、トンガ王室で飼われていたホウシャガメの「トゥイ・マリラ」が188年生きたとされ、キャプテン・クックが贈った亀だという伝承があります。「亀は万年」とまではいきませんが、亀が人間の何倍もの時間を生きる動物であることは間違いありません。

長寿の秘密は、ゆっくりした代謝と、甲羅に守られて天敵が少ないこと、そして成長が止まったあとも細胞の老化が非常に遅いことにあると考えられています。亀の時間は、人間の時間よりずっとゆっくり流れているのです。

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